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2016年12月8日

加賀手まり & 昔の玩具展

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今年の春先に催しました「加賀てまり」展の、皆様方のご愛顧に応えての第2回目展示です。

前回より作品数を増やしています。

徳川家から前田家にお輿入れした珠姫ゆかり とも言われている歴史ある「加賀手まり」、

花柄模様、幾何学模様の、目を見張るほどの煌びやかな「加賀手まり」、

精緻な技巧の中にも優美さを宿す「加賀手まり」。

 

藩政期からの伝統を伝える、江戸時代後期の「加賀手まり」も展示してあります。

併設展示の「昔の玩具」との多彩な「色」の競演もお楽しみいただけたら、と思います。

金沢の女性の愛と教養が込められている「加賀手まり」から 金沢独特の手芸の美を発信させていただきます。

( 協力:綿谷小作薬局 様 )

 

展示期間は、平成28年12月9日 ~ 平成29年2月8日まで。

 

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2016年11月20日

歴史と伝統文化講演会 ― 武士と加賀毛針

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尾張町商店街「歴史と伝統文化講演会」の今年度第6回目(今年度は全部で10回シリーズ)の「武士と加賀毛針 ~ 440年の歴史と技術の原点を知ろう ~ 」と題した講演会は11月19日(土)、目細 伸一 氏(目細八郎兵衛商店 会長)を講師にお招きし、多数の方の参加のもと、ここ尾張町老舗交流館にて開催致しました。

 

本日の講師を務められました「目細八郎兵衛商店」 会長の目細伸一氏は 天正三年(1575年)創業の同商店の第19代目を勤められた方です。 (現在のご当主さんは20代目となる息子さんです。)

話はいきなり余談になりますが、氏の語り口が、とても柔らかい関西風だったので お生まれは金沢ではなさそうと思っていたところ、氏の目細家の19代目となったいきさつ に話が及び、お生まれは兵庫県小野市とお伺いし、納得が行きました。 ご縁があって目細家にお入りになり19代目としての重責を担われたのでした。

 

講義は、氏がお持ちいただいたDVDを用いながら「目細八郎兵衛商店」の来歴、(「鮎つり」 に使われる)加賀毛針の製法のご説明、ご紹介を頂きました。

毛針のサンプルや、材料のひとつである「赤マムシ」の皮なども説明に使われ、参加者の興味・関心に 訴えるところ大いなるものがありました。

 

筆者にとって特に耳新しかったのは、「鮎」は昆虫は食べないとおっしゃられたことです。 加賀毛針を、虫に見立てた「疑似餌」として、鮎がそれに食いつくと思っていた私には驚きでした。

信州大学で鮎の好きな色を調査研究したところ、鮎は「赤色」が嫌いなことが判明したそうです。 ところが赤の毛針を使うとよく釣れるのだそうです。

鮎は、嫌いなものを自分の領域から排除しようとして、この嫌いな「赤」を口で領域外へ追い出そうと するのではないか、と説明されました。

加賀毛針の、きらびやかな色と光に鮎が反応する、というようなことだそうです。

 

もうひとつ氏の講義から感銘を受けたのは、目細家と泉鏡花との関係です。 目細家17代目の夫人であった「てる」さんは、泉鏡花とは「またいとこ」の関係にあったそうです。 泉鏡花が青年期、煩悶の末、百間堀に入水自殺を図ろうとしたのを「てる」さんが助けたのだそうです。 この「てる」さんの活躍なくば、文豪として名を馳せた泉鏡花はなかったのでしょうね。

 

もともとは藩政期の加賀藩において武士の内職仕事により作られていた毛針を、 釣具としての機能を発展さたのはもちろん、さらには、かくも優美な工芸品の域にまで引き上げた 目細八郎兵衛商店の功績の偉大さには感嘆させられます。

「毛針を見ていると、その中に鏡花の世界の「幽玄」「妖艶」を感じ取ります」という 目細伸一氏の言葉が、この加賀毛針の芸術的側面をも大いに物語っています。

 

 

 

次回は、12月17日(土)「初めての能と謡にふれよう ~ 能のお話と謡を体験しよう ~ 」(講師:シテ方宝生流 能楽師 藪 俊彦 氏)です。

2016年10月16日

歴史と伝統文化講演会 ― 日本最古の印判店

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尾張町商店街「歴史と伝統文化講演会」の今年度第5回目(今年度は全部で10回シリーズ)の「日本最古の印判店 ~ 前田利家の御用印判師としての役割と伝承 ~ 」と題した講演会は10月15日(土)、細字 佐平 氏(細字印判店12代店主)を講師にお招きし、多数の方の参加のもと、ここ尾張町老舗交流館にて開催致しました。

 

細字家における印判師としての初代(当家としては7代目となる)は、尾張荒子の生まれで前田利家公と同郷であり、天正16年に加賀藩の御用印判師として召抱えられ、尾張町で日本最古の印判店を開業されました。

その細字印判店は、連綿とその卓越した家業を継承され、今日の12代店主殿に至っているわけです。その方が今日の講師の(12代目)細字佐平さんです。

この印判師としての初代の方は、細字(当時ささじ と読んだ)の姓を織田信長から賜ったことは有名な話です。(織田信長が、その技量の優秀さゆえに「細字」姓を与えたのは3名のみ。その3名のうち、現在も印判師としての生業を続けているのは、この尾張町の細字家だけなのです。)

 

細字さんは、印章の変遷・歴史を語られ、印鑑制度の歴史・現在抱える問題点までをも語られました。

また豊富な資料に基づき、印章の製作過程、細字家当主としての心構えなどをも微に入り細をうがって説明頂きました。

まさに伝統の正統性を受け継ぐ(芸術家の境地に達しているもと言うべき)職人像というものに接しられた本日の講演は、たいへん実り多きものでした。

 

次回は、11月19日(土)「武士と加賀毛針 ~ 440年の歴史と技術の原点を知ろう ~ 」(講師:目細八郎兵衛商店 会長 目細 伸一 氏)です。

 

 

 

以下は、細字さんのお持ちいただいた資料に基づく、説明の様子です。

「藩札」「印章の印影」「印章の下絵」等々、とても貴重な歴史的資料ばかりで、細字家のなした偉業がうかがい知れます。

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2016年10月13日

金沢卯辰山工芸工房展 PART25

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今回は「陶芸」作品の展示です。

日ごと深まりを見せる、秋のこの時期の風情を体現するかのような作品群です。

 

「たたら成形」、「ロクロ・上絵付、金彩・赤絵」、「ロクロ・上絵付、金・銀彩、上

絵付、サンドブラスト」等の技法からなる作品群です。

 

また、併設展示の、江戸時代 ~ 現代までの「金沢の町図」、引き札も合わせてご覧

ください。

 

「金沢卯辰山工芸工房展 PART 25」は

平成28年10月12日(水)から 12月7日(水)までの期間において開催。

 

 

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2016年9月18日

歴史と伝統文化講演会 ― 金沢の茶道を知ろう

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尾張町商店街「歴史と伝統文化講演会」の今年度第4回目(今年度は全部で10回シリーズ)の「金沢の茶道を知ろう ~ 裏千家茶道のお話し ~ 」は9月17日(土)、石川県茶道協会代表幹事 大島宗翠さんを講師にお招きし、多数の方の参加のもと、ここ尾張町老舗交流館にて開催致しました。

 

当講演会は、毎回 講師の先生方の用意される「レジュメ」等の資料にもとづいて行われることが多いのですが、今回の大島先生もお話の内容全体をたやすく俯瞰できる資料を提供され、講義を進められました。

先生の用意された資料は、A3版2枚の年表形式のもので、一つは、室町時代から近代にいたるまでの、前田家歴代、裏千家歴代、の在世期間、及び信長、秀吉、徳川家歴代、そして利休七哲の在世期間、茶人でもある武将・豪商・実業家・芸術家たちの在世期間、を時系列に並べたもので、各人物の、お互いへの影響度合いを把握しやすい年表。

もう一つは、これも室町時代から現代にいたるまでの期間の、信長、秀吉、千利休、前田家歴代、の茶道発展に尽力した出来事、石川県、金沢市の茶道発展に寄与した施策、活動を細かに記した年表。

これらの資料に即して先生は、武士と茶道の関わり合い、前田家と茶道の関わり合い、茶道の有する総合文化性なるがゆえの、百万石文化への寄与・貢献を語られました。( お茶は、茶道具のみならず、建物、庭、料理、禅、文学 等の広い領域を統御する総合文化であると。)

洒脱な先生の語り口にかかれば、これら二点の年表は、さながら鮮やかな大絵巻とみまごうばかりでした。先生の説明は、我々聴衆に、茶道の歩んだ歴史、茶道を愛でた武士、文人、町人たちの活躍のありさまを、鮮明にイメージさせてくれるものとなりました。

 

「 お茶というものは、もてなしの世界である。作法不備な客人であっても、決して恥をかかせず、すべての客人に楽しんでもらう、というのが『お茶の基本』。」

と結ばれた大島先生の講義は、茶道に対する親しみ、愛着を大いに沸き立たせてくれるものとなりました。

 

 

次回は、10月15日(土)「日本最古の印判店 ~ 前田利家の御用印判師としての役割と伝承 ~ 」(講師:細字印判店12代店主 細字左平 氏)です。

2016年9月2日

尾張町・木村清二氏の写真展 PART2

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尾張町在住の、風流人である木村清二さんの「詩と写真とユーモア木工展 PART2」の開催です。

前回の第1回目同様、自然への感謝と人間愛に満ち満ちた滋味あふれる作品群です。

大正ロマンに満ちた当館の雰囲気の中でお楽しみ下さい。

併設展示の、金沢町図(安政元年、明治3年、大正8年、昭和4年、19年、28年のもの)と合わせてお楽しみ下さい。

展示期間は、平成28年9月3日(土) ~ 10月10日(火)まで。

 

木村展パート2-2

木村展パート2-3

木村展パート2-4

木村展パート2-5

2016年7月16日

歴史と伝統文化講演会 ― 金沢のしきたりを学ぼう

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尾張町商店街「歴史と伝統文化講演会」の今年度第3回目(今年度は全部で10回シリーズ)の「金沢のしきたりを学ぼう ~ 金沢の冠婚葬祭今昔ものがたり」は7月16日(土)、波自加彌神社の宮司でもあられる神社庁金沢市支部 支部長 田近章嗣さんを講師にお招きし、多数の方の参加のもと、ここ尾張町老舗交流館にて開催致しました。

田近先生の「神社庁金沢市支部 支部長」というお役職から、はじめは参加者一同 何かいかめしいものを感じ、襟を正して望んだ講演会でしたが、先生のユーモア満載の話、くだけた口調により、皆の緊張などはすぐに吹っ飛んでしまった講演会となりました。

前田家ならびに重臣達の墓所の話(これにより前田家と重臣達との関係の深浅がわかる)から始まって、郷土の生んだ偉人の話をされました。測量士であった加賀藩士の三角風蔵(みすみふうぞう)の活躍、及びその娘である三角錫子(明治~大正の教育家で、東京のトキワ松学園の創始者。)が鎌倉女学校の教師時代に、逗子開成中学の12名の生徒のボート転覆水死事故を悼んだ名曲「真白き富士の根(嶺)- 別名「七里ヶ浜哀歌」の作詞をしたことを紹介され、皆 感銘を深めました。八田 與一の「ふるさと偉人館」での顕彰にも先生のご尽力があったとのことでした。

本講演の骨子は、「金沢のしきたりを学ぼう ~ 金沢の冠婚葬祭今昔ものがたり」であり、この中でもおめでたい婚礼、婚姻にまつわる「しきたり、風習」を中心に先生独特のユーモアを交えての講演となりました。

婚姻、婚礼を軸にした話からいろんな「しきたり」に話が展開しました。金沢の「つけとどけ」のありよう、「和菓子」の多さのゆえん、「嫁さんの里」と婿さんとのかかわりあいの風習、等々。

これらの「しきたり、風習」を先生は数々の面白・可笑しみたっぷりの伝承的話をまじえて語られ、皆の興味、関心を大いに満足させてくれた講演会となりました。

 

次回は、9月17日(土)「金沢の茶道を知ろう ~ 裏千家茶道のお話 ~ 」(講師:石川県茶道協会代表幹事 大島宗翠 氏)です。

2016年6月19日

歴史と伝統文化講演会 ― 兼六園 その価値を知ろう

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尾張町商店街「歴史と伝統文化講演会」の今年度第2回目(今年度は全部で10回シリーズ)の「兼六園 その価値を知ろう」は6月18日日(土)、金沢城・兼六園研究会の会長を長らく務められ、現在同会の相談役である 上田輝喜さんを 講師にお招きし、多数の方の参加のもと、ここ尾張町老舗交流館にて開催致しました。

上田先生は、熱のこもった講義により午後1時半から3時までの予定時間を目いっぱい使われ、質疑応答は終了予定の、3時以降の時間外に及ぶという、充実した講演会となりました。

 

先生は先ず、天下の名園「兼六園」の特別名勝に指定されるまでの経緯、過程を、資料を用いて事細かに(建物、造作、水流システム、園への出入口等の変遷などにつき)説明され、他の特別名勝の大名庭園との相違(兼六園のみ、水流・池・滝・噴水の水四景をそなえる)を指摘されました。

 

講義は主に兼六園の持つ価値の本質を解き明かすことで進められました。

 

先生は「暮らしの用」、「自然らしい景」という二つの観点から兼六園を様々な例を挙げて分析され、これらのことを学び理解し後世に伝えることが真の意味での兼六園の保存、活用に繋がるのであり、こうした作庭の思想は、我々の暮らす街作りにも活かされるべき、と結ばれました。

 

兼六園を愛で、誇りに思う気持ちがいっそう増した講演会となりました。

 

28.6.18講演会

 

 

次回は、7月16日(土)「金沢のしきたりを学ぼう ー 金沢の冠婚葬祭今昔ものがたり」(講師:神社庁金沢市支部 支部長 田近章嗣 氏)です。

2016年6月17日

尾張町・木村清二氏の「詩と写真とユーモア木工展」

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尾張町在住の、風流人である木村清二さんの「詩と写真と木工展」です。

自然への感謝と人間愛に満ち満ちた「なごみ」の作品群です。

大正ロマンあふれる当館の雰囲気の中でお楽しみ下さい。

併設展示の、金沢町図(安政元年、明治3年、大正8年、昭和4年、19年、28年のもの)と合わせてお楽しみ下さい。

展示期間は、平成28年6月18日(土) ~ 9月1日(木)まで。

 

木村展1 (2)

 

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2016年5月22日

歴史と伝統文化講演会-金沢の三文豪を知りたい

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平成28年度(4月~翌3月)の講演等企画として4月6日付「かわら版」ですでにご案内させて頂いています尾張町商店街「歴史と伝統文化講演会」の第1回目(今年度は全部で10回シリーズ)を、本日5月21日 尾張町老舗交流館にて実施いたしました。

 

第1回目の今日は、多数の方の参加のもと、徳田秋聲記念館 学芸員の薮田由梨さんを講師にお招きして、「金沢の三文豪を知りたい」と題しての講演を行って頂きました。

 

講演は先ず、金沢の生んだ三文豪である「泉鏡花」「室生犀星」そして薮田先生所属の徳田秋聲記念館にて顕彰する「徳田秋聲」、の三人のプロフィール紹介、三人の間柄(関係性)を披露されるところから始まり、三文豪に対する参加者の興味をぐっと惹き寄せ、三文豪の世界へといざないました。

先生はそのお立場柄、徳田秋聲の話を中心に進められ、特に秋聲の作風のよって立つ「自然主義文学」の特質を、平易、明快に説明され、また、作品例を取り上げ、かつ、文壇で述べられた様々な「自然主義」論、「徳田秋聲」論をまじえて「秋聲」文学の魅力を浮き彫りにされました。

先生は、客観的で闊達でリズミカルな語り口で講演を進められましたが、筆者(交流館 係員)の感じた限りでは、先生の、徳田秋聲に対する敬愛の念がそこかしこに見て取れ、秋聲文学に注がれる深い愛情がおありであることが窺がい知れました。

 

参加者一同、秋聲文学に対する理解、興味、関心の一層増した講演となりました。

そして何よりも「薮田由梨」先生の名講演に酔いしれたひと時となりました。

 

次回は、6月18日(土)「兼六園その価値を知ろう」(講師:金沢城・兼六園研究会 相談役 上田輝喜 氏)です。

 

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