2017年10月22日
歴史と伝統文化講演会 ー お寺と仏教
今年度で第4回目の実施となる尾張町商店街「歴史と伝統文化講演会」の、平成29年度第5回目(今年度は全部で7回シリーズ)の「お寺と仏教 ー 金沢にお寺が多いわけ ー 」と題した講演会は10月21日(土)、山田 高規 氏( まいどさん 元 会長 及び 金沢城・兼六園研究会の 元 会長)を講師にお招きし、芳しくない天候にもかかわらず多数の方の参加のもと、ここ尾張町老舗交流館にて開催致しました。
先生の山田さんは、お聞きしたところ、昭和3年生まれ と仰っておられましたが 、そのご高齢にもかかわらず、たいへんお元気そうでした。 したがって講義もたいへんエネルギッシュに運ばれました。
先生は、まいどさん、金沢城・兼六園研究会等の会長さんを歴任され、金沢の 歴史・伝統文化のナビゲータとしての先駆的役割を果たされた方です。 その豊富なご研鑽、ご経験に裏打ちされた たいへん興味深い講演となりました。
当「歴史・伝統文化講演会」は1時間半の時間割です。
ですが 先生、あまりにもエネルギッシュに講義を運ばれたせいか、講義時間の なかほどくらいで、予め話されようと目論んでおられた行程を終えられてしまいました。
それからというもの、残り時間(30分強 )は先生の臨機応変のはからいで、 すべて質疑応答に充てられました。 これを本日の講義の後段としましょう。
前段で先生は、世界の様々な宗教の概論に触れ、それから本日の講演テーマである 仏教に話の焦点を移され、その成り立ち、日本への伝来を説明されました。
さらに具体論に入って、「如来」、「菩薩」、「明王」、「天部」といった仏様の 種類、仏教の各宗派、一向一揆の解説をされました。
また、皆の関心のあるとろである、金沢のお寺(396という寺院数)の宗派別内訳 を説明されました。
そして後段。 この後段では、参加者の本当に心から知りたい質問が先生に注がれました ( 何しろいつもに増してたっぷり時間がありましたので )。
当地において真宗が盛んになった理由の質問に対しては、蓮如上人の活躍・功績、布教における工夫 についての説明がなされ、はたまた、日ごろの法要についての心がけ、基本的知識などについての質問も 飛び出し、これらについても詳しく説明していただきました。
文章に記すと、この後段は淡々と質疑応答が経過したごとくですが、その内実はそういったものではありませんでした。 いたるところで裏話的な説明もあったり、熱く語られる局面もあったりで実に面白かったのです。
仏教、そしてお寺というものが直面する現実的問題( ex 跡継ぎなどの継承問題、信徒、門徒の確保の問題 ) なども語られ、またその端々に先生の宗教観も織り交ぜられての講演となりました。
参加者において、1時間半という短い聴講にもかかわらず、仏教、お寺というものへの理解がいっそう進んだことだと思います。
次回は、11月18日(土)「 近江町の不思議Ⅱ ~ 知られざる近江町市場の話 」(講師:金沢中央信用組合 常勤監事 石田 順一氏)です。
石田さん…とは、今年の3月19日に「 近江町の不思議 Ⅰ」を 大盛況、大喝采のもとに講演して頂いた、あの(ユーモアの達人の)石田さんです。
今回はⅡなので、ちょっとマニアックな、かたいお話になるかもしれませんが、それを
石田さんがどう柔らかく解きほぐして話されるのか、今から興味津々です。