2026年1月17日
齋藤先生、金沢の工芸の歩みを熱弁
金沢市立中村記念美術館 学芸員 齋藤直子先生の第4回目の講演(令和8年1月17日)
です。
先生の講演は、前回も、前々回も1月の寒中でした。
先生の講演は茶道具をはじめとする美術工芸品を中心とされることが多く、
この季節の心身にもたらす凛とした寒さは、
茶道具などの凛とした美しさと相通ずるところがあって
先生の講演は、この寒中がふさわしい、などと思ったりもします。
寒さのもたらす「緊張感」が、先生の講演を聴くものにとって、聴くことに対する
ある程度の緊張を植えつけて、ほどよい塩梅なのかと。
そして寒さのもたらす「こわばり」は、先生の講演の暖かさにより
ほっこりと緩んで行くのでした。
と思っていたところ
本日はこの時期にしてはわりと暖かい日でした。
さらに、
齋藤先生の、金沢の工芸史を彩った多士済々の作品群の
紹介、解説により、参加者各自は耳目を奪われ、それら作品群の
放つ美に心が満たされ、ほっこりと心が尚更暖まったことでした。
今回のテーマは「金沢の工芸100年―金沢市工芸協会の歩みを中心に―」です。
金沢市工芸協会は、昨年、創立100周年を迎えています。
先生は、この協会の設立の趣旨、目的、沿革を説明され、
( 大正14年 金沢市意匠図案研究会は発足し
戦後、これが金沢市工芸研究会を経て昭和32年に今日の
金沢市工芸協会となったわけです。 )
金沢市意匠図案研究会会報創刊号によると、当時の金沢市の
工芸に対する考えが伺えます。
( 工芸が金沢の特産物として、地域発展の主役の一つであるが如き
力点を、工芸に対し金沢市は置いていた、金沢の工芸は
金沢を支える一大産業なのだというふうに。 )
ここからの先生の講演は、さながら工芸の名品の鑑賞会の様相を呈してきました。
先生は豊富な画像データから
金沢市意匠図案研究会の構成員(販売業者、製作者から構成)の
中の著名なる各作家の作品、経歴、
そして
金沢市工芸協会となってからの各会長(初代~六代)の作品、経歴
についての詳細な解説を行われました。
各時代の巨匠たちの、陶芸、漆芸、金工、染色、木工、各分野の作品の
美、機能についての奥深い解説を頂きました。
また、それらの作家の来歴、郷里に対する貢献度合いをも説明して頂きました。
工芸協会も、作家も、販売業者も、行政も、作品の購入者も、そして各展覧会の観覧者も
皆一体となって、この地の工芸を支え、盛り上げて来たのだろうと
本日の齋藤先生の講演に接して身に沁みて思うところでありました。
齋藤先生、有難うございました。
次回も、どうぞよろしくお願い致します。
