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2024年5月18日

石田さん、力道山を語り、讃え、ロマンを伝える

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2024年5月18日、日本プロレス史研究家 石田順一さんの
「伝説と謎に包まれた ”戦後最大のスーパーヒーロー” 力道山」
と銘打った講演会がついに開催されました。
 
石田さんは当「歴史・伝統文化講演会」にては、近江町市場の不思議
及び300年の歴史 に関してすでに、「近江町300年史編集委員長」として
4度講演をされています。
 
おなじみの、あの石田順一さんです。
 
この講演に先立って、2月11日から5月22日までの期間、石田さんの
コレクションによる「プロレス歴史展」を老舗交流館内において
開催をしております。
 
「戦後、敗戦によって打ちひしがれていた日本国民を
勇気、元気づけてくれた力道山が、能登半島大地震の
震災対応の激務に日々取り組まれている馳知事を経由して、
天国から被災地の人々に対し、再び勇気、元気を届けてもらえぬか」、
という趣旨の企画展示です。
 
会期中、力道山夫人の田中敬子さん、アントニオ猪木の弟さんの
猪木啓介さんが当展示をご覧になりに来館されたことは、このブログでも
お伝えしました。
 
また、ご自身に関わる展示もあるよしみで、馳知事も我々を激励に
来館されたことも、当ブログでお伝え済です。
 
さて、このような豪華な前触れを履んでの講演会。
会場は石田氏の貴重な展示物に取り囲まれている老舗交流館です。
臨場感 満点です。
 
参加者の方の中には、三菱電機の掃除機を講演会会場に持ち込まれ、
昭和時代のプロレステレビ中継でお目見えしていた、当時の三菱電機掃除機の
「風神」よろしく、ムードを盛り上げて下さる、サービス精神旺盛な方もおられ
会場は否が応でも大いに盛り上がりました。(写真の、手前に見える掃除機がそれです。)
( 当時は、試合前 若手レスラーが、スポンサーである三菱電機の掃除機(風神)
を使い、リングの掃除をしていました。ああ 懐かしい ! )
 
雰囲気満点の会場の中で、石田さんの力道山論、プロレス論がさく裂しました。
氏の、人生の中で最も精魂込めて(と筆者には思われました)調査、研究を
尽くして来た人の、真骨頂が伺えた講演会でした。
 
冒頭ご紹介したようにテーマは「伝説と謎に包まれた ”戦後最大のスーパーヒーロー” 力道山」
です。
力道山のプロレス界で果たした、多大な業績・功績を、氏が克明に調べ上げ得たデータを
もとに述べられました。
 
力道山の海外での試合のうち、報道機関により記事内容が異なっていた
ものが何例かあり、それらを氏は丹念に多くのメディアの記事に当たり真実を
突き止めたことを紹介されました。
 
また、稀代の強豪柔道家である木村政彦との試合の顛末を詳細に
語られ、この話の中で、氏のプロレス観を余すことなく語られました。
 
また、試合とは別に、力道山の実業家としてのセンス及び実績をも紹介されました。
 
講演全体を通して
そこには溢れんばかりのプロレス愛、力道山愛が伺われ、聴衆の
胸を打ったことでした。
 
力道山には、その「出自」、そして、その非業の「死」にまつわる謎があります。
これらに関しては諸説粉々です。
 
氏は、これらのことにつき、かなりの深い見地から、淡々と説明を試みられましたが、
ある程度のあたりで、説明を収められました。
 
昭和の日本の、大英雄 、大ヒーローの力道山には確かに「謎」の空気が
覆っています。
これらの謎のヴェールをはがして、彼の真実を赤裸々に露わにしたい、と
考える人もいるでしょうが、彼が纏っているのは謎のヴェールだけでなく「ロマン」の
ヴェールもあります。
 
石田さんは、力道山の纏う「ロマン」を尊重したい、との意が大きく
あったように受け取られました。
 
本日の1時間半、石田さんは、昭和期の「プロレス」のロマン、「力道山」のロマン
を我々(聴衆)に大いに語って下さった、と感じ取りました。
 
盛大な拍手が会の終わりを告げました。
次回は何を語ってもらえるのだろう・・・そんな雰囲気の中で会は終わりました。
 
この講演会のために、はるばる新潟から来られた男性の方の面持ちの中にも
次回の、石田さんに対する期待の気持ちがこめられていました。

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