2019年12月22日
歴史と伝統文化講演会 ー 「 金沢昔語り~金沢弁で楽しむ昔ばなし」
今年度で第6回目の実施となる尾張町商店街「歴史と伝統文化講演会」の、令和1年度第7回目(今年度は全部で10回シリーズ)の「 金沢昔語り~金沢弁で楽しむ昔話・飴買いゆうれい 他~ 」と題した講演会は令和1年12月21日(土)荒木 明日子 さん (金澤山本蓮寺寺庭婦人)を講師にお招きし、多数の方の参加のもと、盛大に開催されました。
荒木さんは「昔話の語り手」、「イラストレータ」、「金澤山(きんたくさん)本蓮寺(ほんれんじ)の寺庭婦人」などの、多彩なプロフィールでご活躍されていることは多くの人の知るところですが、近頃はそれに加えて(楽曲の)作詞家としても活躍の領域を拡げられています。
そんな荒木さんのご登場を仰いだ本日の講演会でした。
本日、荒木明日子さんは、講演会参加者の私たちに、大きなもの、大きな贈り物を届けてくださいました。それも二つも。
え!、それは何ですかって?
一つ目は、もちろん荒木さんの「昔語り」です。昔ばなし の語りです。
「飴買いゆうれい」、「お銀 こ金」、「貧乏神」、「笠地蔵」を情感たっぷりに聞かせて下さいました。
瞼を閉じて聞いていれば、情景が目に浮かびます。登場人物の表情が、周りの風景の色が、ありありと浮かびます。
この4つの話を荒木さんは「金沢弁」で語られました。金沢弁の「まろやかさ」「やさしさ」が話をいきいきさせます。
昔ばなしの合間に、荒木さん、尾張町開催ということで、尾張町小冊子シリーズの中の石野寿寿美さんの語り 、からの収録話から 大正中期の、尾張町商店街の繁華ぶり、その風情を「昔語り」ふうに紹介されました。もちろんこれも金沢弁で。
最後は、スロバキア民話の「12のつきのおくりもの」でした。これは全くの標準語で語られました。二十歳代を東京でお仕事された荒木さんですから 標準語はお手のもの。
いずれも、荒木さんの語りは、聴衆の心に染み入り、(悲しい話ですら)心がほんのり温まり、ほっとさせられるものばかり。
ここまでが、一つ。
二つ目は、(今回の講演会に友情出演された、「ガス屋」さんの社長さんである)「瀬下由浩」さんを我々に 届けてくれたこと。
瀬下さんは知る人ぞ知る、シンガーソングライターをもなさっておられる方で、本日はオリジナルの 「グランツ」、「夢のしずく」、「神様からの贈り物」の楽曲を生演奏で披露して下さいました。
最後の「神様からの贈り物」は、曲は瀬下さん作で、荒木さん作詞なのです。
いずれの歌も、皆をいたく感動させました。甘く、凛々しく、美しい歌声でのご披露で、そのメロディ、詩 ともども 皆の心の奥深いところに感動をもってスーッと届きました。
そう 荒木さんと瀬下さんのコラボレーションが鮮やかに決まった本日の講演会だったのです。
ところで瀬下さんは、「Kanazawa LaLa Story」というユニットをつくられて音楽活動をされています。
音楽で人の心に勇気、元気を与え、地域の活性化にも取り組まれているのだと思います。
ここで話はちょっと脱線しますが、当講演会に何度も講師をつとめられた「安藤 竜」さんを思い出します。
安藤さんは、歴史研究のお仲間たちと、「楽 la storia locare (らく ラ ストリア ロカーレ と読む)」 というユニットを立ち上げて、幾多の素晴らしい活動をされています。
「歴史のストーリーで地域を活性化する」というのがコンセプトの一つ、と聞いています。
どちらも、音楽か、歴史かの違いはあれど、人を励まし、勇気づけ、人に誇りを与え、そして地域の活性化に尽力する、 という点で似通っていますね。そしてさらに その名前 ― ユニット名はどうでしょう・・・「Kanazawa LaLa Story」と「楽 la storia locare 」。
これも似ていませんか。ほんとに似ていますよね !!!
荒木さんと瀬下さんのコラボのすばらしさを通して、人と人の協力、協同することの素晴らしさも学ばせて頂いた今日の 講演会でした。
「Kanazawa LaLa Story」と「楽 la storia locare 」の各ユニットの中でも、メンバー同志の間の素敵なコラボ(協力、協調)が あるのでしょうね。
以下、イラストの絵を用いて 「はてな? おいしいお正月」の”食べ物”当てクイズ
オリジナルの歌を熱唱する「瀬下」さん
最後の「12のつき(月)の贈り物」の語りのシーン
次回は、明けて令和2年の1月18日(土)、端唄、新内の奏者としてご活躍の
千本 民枝さんのご登場です。
(端唄千本流金沢分家師範 金沢千扇会会主の千本 民枝さんが講師です)。
肩の力を抜いて、リラックスの境地で 楽しい、三味線の和やかな端唄ライブを
ご披露して下さいます。凛々しくも あでやかで そしてカッコいい千本さんの「芸」に酔いしれましょう。
どうぞ皆様 お楽しみに !!!*******************************************************************