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2019年1月20日

歴史と伝統文化講演会 ー 「 五木寛之と金沢 」

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今年度で第5回目の実施となる尾張町商店街「歴史と伝統文化講演会」の、平成30年度第8回目(今年度は全部で10回シリーズ)の「 五木寛之と金沢 」と題した講演会は1月19日(土) 小西 護 氏 (金沢文芸館 館長)を講師にお招きし、多数の方の参加のもと、盛大に開催されました。

 

五木寛之さんが、金沢とゆかりがあることはたいていの人はご存知のことでしょう。 でも、その知識はかなり曖昧なものではないでしょうか。 そして機会あれば、その辺のところを詳しく知りたいと思っている人は多くいるのではないでしょうか。

同じ尾張町にある金沢文芸館の2階は「五木寛之文庫」となっています。

その館長の小西さんに、「五木寛之と金沢」というテーマで、五木さんと 金沢のゆかり、そして五木寛之文学、につきたっぷりと語っていただきました。

 

年譜的には早稲田大学時代のこと、テレビ、雑誌、レコード会社での仕事を断ち切って東京を離れ、小説家としての スタートを切った金沢時代のこと、龍谷大学で仏教を学び、親鸞、蓮如を書いた時代のこと、等々。

五木氏と金沢との出逢いの妙、関わり合いの深さ、五木氏から金沢が授かったもの、等々 本日の 演題である「 五木寛之と金沢 」の核心なる部分の説明が展開されました。

早稲田大学露文での学生生活において奥様の玲子さんとのご縁が得られ、小説家としての胚胎の時期を 金沢で過ごされたこと、義父である岡良一氏が創設した岡文化賞にて受賞者である中学生に対して 述べた味のある話、泉鏡花文学賞、泉鏡花記念金沢市民文学賞の設立に関わられたこと、金沢を題材に取った いくつかの小説( ことに「朱鷺の墓」については詳しく述べて頂きました。)等々 五木氏と金沢との関わり、交わり、 間柄を、小西さん 滔々と語られました。

五木氏の近時の作 「 下山の思想 」の紹介では、五木氏の壮大な、そして膨大な人生経験の、集大成的な人生観、 世界観を語って頂きました。

 

参加者一同、五木寛之さんに関し大いに知識欲が満たされ、また、五木さんの目を通しての金沢観、金沢像というものも 伺ったことによって、地元民でありながら、金沢の新しい見かた、感じ取り方、の啓蒙を受けた講演でした。

私(筆者)におきましては、断片的だった五木寛之像が、ある定まった複数の焦点のもとに、いくつかの まとまりを伴って複数の括りに収斂してゆくのが感じられました。

 

さぁ さっそく

書店で、図書館で、五木さんの本を手に取って読みたい、家の書棚に眠っている(かつて読んだ)五木さんの 本を再び手にしたい、2階が「五木寛之文庫 」となっている金沢文芸館に行って五木文学を語りたい、 本日の講師の小西館長に直接会って いろいろとまたご教示を受けたい、などなど 心が熱くなった方も 多かったのではないでしょうか。

 

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次回は、2月16日(土)「伝統を受け継ぐとは 」(講師:山中漆器 木地師 田中 瑛子さん) です。

輪島塗、金沢漆器と並び称される山中漆器。

その中の「山中木地挽物」は石川県指定無形文化財になっています。

漆器の材料となる木を削り出し、美しいフォルムをこの世に生み出す若手木地師として

活躍されているのが田中さんです。

漆塗り工程までこなす作家さんとしても活躍されている田中さん。

どんな苦労話、成功談、人生観、芸術観を語っていただけるか 楽しみですね !!!

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