2025年10月18日
山岸先生、金沢の福祉を築いた偉人達を大熱弁
金沢ふるさと偉人館の副館長 増山 先生の講演による
「高峰譲吉と渋沢栄一」の偉業、両者の関係性、についての
お話は昨年6月10月19日のことでした。
皆さんのふるさと愛が一層強まった講演会でした。
それから、ほぼ1年後の令和7年10月18日の今日。
同じ「金沢ふるさと偉人館」学芸員の山岸 遼太郎 先生による、
ふるさと愛、ふるさとに対する誇り、を一層強める講演が
行われました。
題して「金沢の福祉を築いた偉人達」。
金沢には、藩政期から「御救小屋」なるものが存し、これは200年近く
加賀藩によって運営されてきました。
金沢には藩政期から「福祉」の伝統があったわけです。
藩の経営ですから、いわば公的福祉ですね。
それが、明治になって加賀藩の諸制度の廃止とともに
この公的福祉は、消滅しました。
しかし、生活困窮者は増加の一途。
金沢には、社会においてそういう生活困窮者、障害者を放っておけないとする
気風の、情の熱い篤志家の人たちが、明治~昭和にかけて幾人もいました。
時代順に挙げますと、小野太三郎、井上友一、今田與三松、安藤謙治、浦上太吉郎、
荒崎良道、の6氏です(うち、安藤、浦上、荒崎の三氏は「善隣館の三傑」と
呼ばれています)。
山岸先生はこれらの6名の、社会福祉に大貢献した偉人達を列挙され、
彼らの福祉活動への取り組みを詳細に語られ、その功績を讃えられました。
金沢の今日の、陽風園、善隣館は、上記の偉人たちによってその礎が築かれたわけです。
現在はいずれも社会福祉法人ですが、設置の当初はいずれも、上記偉人の彼らが私財を
投じての、尊い社会貢献でした。
世知辛い今日から考えますと、なんと立派で尊い方々がいたのだろう、と驚きの
念を禁じえません。
そして
このような社会福祉活動が藩政期から今日まで続いていることは
金沢の大きな誇りと言えましょう。
山岸先生の講演は、明瞭で、闊達で、そして熱にあふれていて、
聴衆をして一瞬たりとも飽きさせることのない素晴らしいものでした。
山岸先生、次年度も、是非とも郷土の偉人たちの功績、活躍を
語って下さい。
大変有意義な秋の午後を、有難うございました。