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2023年1月22日

安藤 竜さんの、この上もなく楽しい講演会でした

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久しぶりの、安藤 竜さんのご登壇です。
2018年11月18日以来の、安藤さんの講演となりました。
 
2017年9月16日に「江戸時代の近江著市場と尾張町」と題して、
そして2018年11月18日には「北前船と全国市場」と題しての
講演を行って頂きました。
途中、コロナによる講演会中止ということもあって、実に4年と2カ月ぶりの
講演となりました。
 
前回は、安藤さんのことを、金沢歴活 代表というお立場からご紹介させて
頂きましたが、今回は講演会チラシにもありますように、
「かなざわ食マネジメント専門職大学 助教」というお立場での講演です。
(従来の歴活の活動も併行してなさっており、「歴活事務所代表」という、
金沢に限定しない広範な歴活、というお立場での活動のようです。)
 
今回(令和5年1月21日)は、3回目の講演となり、「加賀藩の将軍献上と特産品」
というテーマですので、安藤さんの現在の、大学での講学分野に近いものがあるのでは、
と思っており興味深く聴講させていただきました。
 
安藤さんの講演は、史実の分類、分析に関するその正確・精緻さに基づいており、
さらに、その土地土地の歴史研究を通して、生活の場であるその土地が、そこに
関わる人たちにとっての、かけがえのない場所になり、そこの企業・地域をも
活性化することへ繋がるのだ、というスタンスに見られるように、ふんだんに
歴史ロマンへのいざない、も込められているように感じました。
 
本日は先ず、安藤さんの提示された資料の豊富さに圧倒されました。
史実に忠実にそってのお話ですから、講演というよりも
大学での講義のような感あり、です。
 
総論的には、献上という行為の、封建制度的意義(将軍と大名との主従関係に基づく
献上、領地の特産品の献上により、大名の土地支配の証拠を将軍に提示)
を明らかにされ、各論としては、節季の行事との関連、参勤交代との関連、による
献上物の様々(ヴァリエーション)を説明されました。
この、献上物のヴァリエーションに、加賀藩の実力が見て取れます。
様々な(献上対象の)産物を通して、加賀藩の特産品の特徴、農業、漁業、
食品製造・加工業、織物業、等々の各産業の実力が見て取れます。
将軍家、幕閣等への献上を行わねばならぬ状況下において、藩内の各産業
の育成ということにも繋がったのでしょう。
 
安藤さんの提供された(本テーマに関わる)膨大な資料による講義は
勿論、加賀藩の将軍献上を述べた歴史学の範疇のものだと思われますが
、当時の加賀藩の、経済地理学的な状況をも表している思われました。
 
いずれにしても、濃密かつ精緻な、安藤さんの研究結果を届けて頂いた講演と
なりました。
 
ここで特記すべきは、安藤さんの講演(講義)の進め方にありました。
 
質問はリアルタイムで良いですよ、の一言で講演が大いに盛り上がり
実に楽しいものとなったのです。
 
皆、ここぞとばかりに質問を連発しました。
 
献上の制度に関わる質問は勿論のこと、献上物である各地の特産品に
ついての細かい質問、将軍から下賜された「鷹」の返礼としての「鷹狩の獲物」
による献上の話のくだりでは、獲物のグレードの話が面白く、活発な質問が
飛び交いました(獲物のグレードは上から「鶴」、「雁」、「鴨」と続くそうで・・・)。
 
安藤さんの回答は、的確、精緻であり、また たまには脱線もし、
本日の講演テーマ以外のところでのお話も伺えて、皆 大満足でした。
 
「歴史を知れば、なんでもない場所がかけがえのない場所になる。」 との
安藤さんの、常から標榜されているスタンスが、今回のテーマの講学にも
如実に感じられました。
 
歴史に裏打ちされた、献上対象の「特産品」の流れを汲む産物は
素晴らしいブランディングを獲得できるものと思われます。
 
安藤さんの、歴史専門家としての大きなキャリア、さらには、かつて食をめぐる
ビジネスにも取り組まれたご経験がおありになる、というキャリアは、
きっと「かなざわ食マネジメント専門職大学」に新風を吹き込まれて
いるのだろうと拝察いたします。
 
安藤さんの「歴史学者」としての、ますますのご発展と、
これから到来するであろう食糧問題を抱えなければならない日本にあって
救世主となって頂きたい「かなざわ食マネジメント専門職大学」様の
ご発展を祈念いたします。
 
安藤さんの、歴史を学ぶことを通しての「地域おこし」戦略と、
「かなざわ食マネジメント専門職大学」様の、目指し、そして創出したい価値が
うまくコラボするのでは、と思っております。
 
安藤さん 本日はほんとうに楽しい講演を届けて頂き、まことに有難うございました。

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